7/12のまちの保健室(母親の呪縛)

 「自分を大切だと思える」

 

 「自分を認めてあげる」


 こころの健康を保つためには、これらの気持ちを持つことが大切です。これを、「自尊心」と言います。

 

 親は子を想い、何でもしてあげたいと思うその気持ちが、子どもにとっては「重い」と感じてしまうことがあります。


 そして親子関係を通して、「親の期待に添えない自分はダメだ」「このままの自分ではダメなんだ」と、自尊心が傷ついてしまいます。

 

 母親は自分の考えを子供に押し付け、自分の思い通りに育てようとします。母親は、それを子供への愛情と思い、支配していることに気がついていません。一方、支配されている子供は、重苦しく、生きづらいと感じてはいますが、母親から離れることができません。これを、「共依存」と言います。

 

 「子どものために生きていかなければならないのかな…」


 自分の子育てを、自分の母親からの一言で、このように思ってしまうケースがよくあります。母親からの一言とは、こんな例が考えられます。
 「あなたの子育てがダメだから、こうなるのよ」
 「あなたが楽しんでいてどうするの、もっと子どものことを考えなさい」
 「そんなことをしているヒマがあるならば、もっとやることがあるでしょ」
このようなことを言われると、自分の子育てが間違っていたのではないかと、つい不安になりがちです。

 

 母親は、自分の言っていることが「正しいこと」と思い込んでいるため、悪気はありません。悪気はないのですが、コントロールしたいのです。言う通りにしてもらいたいのです。自分の思い通りのイメージに当てはまらない相手を、正そうとする歪んだ愛情心理です。母親は、自分が安心したいのです。

 

 母親側から自分の子どもにしてあげられること、それは、子ども人生を手放すことなのですが、まずそれには気づかないでしょう。

 

 では、そのような母親の元で育った人に、自尊心を高め、共依存から抜け出せる方法をお伝えしましょう。

 

 それは、自分の生活行動範囲や習慣を変えてみることです。

 

 いつもと違う場所へ足を運ぶことで、新しい出会いや気づきが生まれる可能性がでてきます。ご縁のあった人が、人生のターニングポイントになるかも知れません。そして、小さなことでも良いので、誰かの役に立つ経験を積み重ねることです。難しく考えなくても大丈夫です。道に落ちているゴミをそっとゴミ箱へ捨てるだけでも充分です。


 そして、そんな話を「まちの保健室」でしてもらえれば、みなさんからメッセージが返ってきます!とっても嬉しい気持ちになるはずです。

 「これで良かったんだ!」「私のことをわかってくれる仲間がいてくれる」と思えることが、「自尊心」を高めてくれます。

 

 まちの保健室は、参加くださるみなさんが、誰かの役に立っている不思議な空間です。そう、それを「パワースポット」と言うのかも知れませんね。